1933? Martin C-1
1931〜1941年の間に生産されたMartin社のカーブドトップギターは、現在で言う000(トリプルオー)モデルのフラットトップギターと同じボディシェイプを持ちます。
1931年にCシリーズがリリースされた時は、表板はプレスド・アーチトップで丸穴のモデルでした。裏板はアーチが付いておらずフラットです。C-1はマホガニーバック、C-2はローズウッド・バック、C-3はC-2の金メッキパーツを使ったデラックス版というように、フラットトップで言う18、28、45モデルと同じです。
1932年頃から、アーチトップ・モデルはカーブドトップに変更され、サウンドホールもF型(というよりもチェロのSに近い)に変更されました。
このC-1は、Gibsonのモデルだと、スペックを考えるとL-50相当になります。フラットバックというのも30年代後半のL-50と同じです。そして、サウンドキャラクターも似た感じです。
- 同社の000モデル・フラットトップギターと同じボディ・シェイプとサイズ。
- ソリッド・マホガニーのバックは、アーチがないフラットバック。
- おなじみのMartinのヘッドストックは、1930年代の角があまり丸くないシェイプ。
- オリジナルはクルーソンのオープンタイプが着けられていただ、劣化のため、GOTO製に換装。
- テイルピースは、同じ形状のものが他社でも使われているので、OEM部品だと思われるが、Martinの刻印が刻まれている。
- 綺麗なアーチが付いたカーブドトップには、S形状に近いF穴。 ブリッジは、他社に例の無いオリジナルな構造。
- ピックガードは、Gibsonの廉価モデル並で、高級感が無い。
- 致命的なクラックが無く、影響のない小さいクラックは全て補修済みであり、かなりコンディションがよく、塗装のダメージも無い。
- ワイドネックはキツ目の三角断面を持つ。ネックの差し込み角度が、弦高確保のために、フラットトップに比べて深い。
- [参考] いわゆる000タイプのフラットトップギター。